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- 2025.09.09
フェルマータについて
以前に「フェルマータとはバス停のこと」という内容のエッセイを読んだことがあります。
楽譜で使われるフェルマータはこの記号 𝄐 で表され、この記号の付いた音符又は休符のところで拍子は停止して、その音符(休符)が元の長さよりも通常長く伸ばして演奏されます。
「バス停」というのは、このフェルマータというイタリア語の単語は、停留所、駅という意味があり、イタリアでは停留所はフェルマータと言うそうです。
フェルマータの付いている音符の少し前からだんだん遅くしていって、フェルマータの音符にたどり着くと自然な音楽の流れになる場合がよくあるので、そのことを子供の生徒さんに説明したことがあります。「フェルマータとは駅のことなので、そこで電車と同じように音楽も止まるのだけれど、電車のように音楽も急には止まれないので、フェルマータの前では少し遅くなります」と言ったところ、生徒さんはイメージがわいたようで、笑顔で納得してくれました。
音楽用語を調べるときに、楽語辞典だけで調べるよりも、イタリア語辞典でも元のことばを調べた方が、意味を想像しやすく面白いと思っています。